アメリカの大学制度・履修制度
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アメリカでは大学などの各地域の高等教育機関を認定するためのリジョナル・アクレディティング・アソシエ−ション(高等教育機関認定協会)が6協会あります。それぞれの大学の教育内容、財政状態、設備および教員を審査、認定するとともに、その後も定期的に審査を行い、認定された大学の質を一定以上に維持する役割を担っています。現在、この高等教育認定協会によって認定されている大学および短大は全米で約3500校あります。ACAS留学センターでは、アメリカ高等教育機関認定協会により正式認定されている大学への留学を強く推奨いたしております。
アメリカ高等教育機関認定協会
- Western Association of Schools and Colleges (WASC)
- North Central Association of Colleges and Schools (NCA)
- New England Association of Schools and Colleges (NEASC)
- The Norhwest Association of Schools and Colleges (NASC)
- Middle States Association of Colleges and Schools (MSA)
- Southern Association of Colleges and Schools (SACS)
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- 短期大学
短期大学はジュニアカレッジ(私立)やコミュニティカレッジ(地域自治体運営)とよばれ、4年制大学への編入を目的とする「進学コ−ス」と様々な職業技術を修得するための「職業訓練コ−ス」に分れます。必要単位を取得すれば、アソシエ−ツ・ディグリ−(準学士号)が授与され、大学の教養課程修了と同等の資格が認められます。但し、「職業訓練コ−ス」で取得した単位は4年制大学に編入する単位として認められません。
- 4年制大学
1、2年が教養課程で3、4年が専門課程となっている点は日本の大学とほぼ共通しており、州立、私立、教会立などがあります。
- 大学院
4年制大学を卒業した人が、さらに専門的な研究をするための機関です。1年半から2年のマスタ−コ−ス(修士号)と3年間以上のドクタ−コ−ス(博士号)があります。
- プロフェッショナルスク−ル
4年制大学を卒業していなければ入学できない、大学院レベルの教育機関です。代表的なものでは、ロ−スク−ル(法律)、メディカルスク−ル(医学)、ビジネススク−ルなどがあります。一般の大学院とは違い、修了後に弁護士や医師などの専門職として働くための実践的教育が行われています。
- 専門学校
ボケ−ショナル・スク−ルとよばれ、実践的な職業訓練を行うための教育機関です。大学と違って卒業しても学位は取得できません。
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日本の大学と比べてアメリカの大学の専攻はとても豊富です。約2000の認定大学を収録したカレッジガイド(バロンズ社刊 プロフィ−ルズ・オブ・アメリカン・カレッジ 95年度版)では、約550の専攻が掲載されています。日本の大学が入学時に学部学科を決めて入学するのに対して、アメリカでは2年次(教養課程)が終るまでに専攻を決めるようになっています。教養課程では選択科目の比率が高く、学生はあらゆる分野の科目を取りながら将来の専攻を考えることができます。また、専攻の変更が比較的容易な点や、同時に2分野の専攻を取るダブルメジャ−なども日本の大学にはない特徴です。
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日本の大学の多くは1年ごとの単位取得制を取っており、通常、1科目を通年で履修します。前期だけ、あるいは後期だけといった科目は殆どありません。 一方、アメリカの大学では学期ごとの単位取得制になっており、それぞれの学期を独立させて1学期ごとに単位を取れるシステムになっています。こういう学期制のもとでは、どの学期からでも入学することができ、また必要単位を満たせばどの学期でも卒業することができます。
- セメスタ−制(2学期制)
秋学期:9月〜12月、春学期:1月〜5月 +夏期:5月〜8月
- トライメスタ−制(3学期制)
秋学期:9月〜12月、春学期:1月〜4月 +夏期:5月〜8月
- クォ−タ−制(4学期制)
秋学期:9月〜11月、冬学期:12月〜2月 春学期:3月〜5月+夏期:6月〜8月
夏期は、サマ−セッションまたはサマ−タ−ムとよばれ通常は夏休みとなりますが、足りない単位を補おうとする学生や、早く卒業しようとする学生のために授業は行っています。この夏学期をうまく利用すれば、4年制の学位を3年で取得できたり、英語の修得に1年程度を要する留学生にとっては、遅れを挽回する絶好のチャンスとなります。
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日本では、他の大学に編入することはまずできませんし、同じ大学内の転部ですら容易ではありません。これに対して、アメリカではトランスファ−とよばれる認定大学間の転編入制度が確立されています。トランスファ−には短期大学から四年制大学へのトランスファ−、希望する専攻学科がある大学へのトランスファ−、より高いレベルの大学へのトランスファ−等がありますが、いずれの場合もそれまでに取得した単位を移行し、希望の大学に編入することが可能です。
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成績(Grade)はABCDFの5段階で科目ごとに評価されます。それに基づいてGPA(Grade Point Average
: 評定平均値)が計算され(下表参照)、このGPAが2.0を下回ると多くの大学では学生に警告が与えられます。また、卒業の審査にあたっても、GPAが2.0以下の学生は卒業することができません(成績の悪い科目を再履修し、GPAが改善された段階で卒業となる)。高校教育のレベルが高い日本からの留学生は、適切な英語力があり、まじめに勉強さえしていればあまり心配はいらないようです。
GradeとGrade Pointの関係
Grade |
Grade Point |
A |
4.0 |
B |
3.0 |
C |
2.0 |
D |
1.0 |
F |
0.0 |
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